
社会の高齢化や飲酒の習慣化に伴い増加している高尿酸血症。高尿酸血症は、男女問わず血液中の尿酸の濃度を示す「血清尿酸値」が7.0mg/dLを超えている状態と定義されています。この症状に対する治療の第一歩は「食事療法」です。管理栄養士の吉岡さんに、高尿酸血症を改善させる食事療法について伺いました。
高尿酸血症の食事療法
①適量な食事(肥満解消)
エネルギー摂取量は、年齢・性別・身体活動量・肥満度・血糖コントロール・合併症などを考慮して決定されます。一般的には標準体重を求め、身体活動量に合わせてエネルギー摂取の適量を決定します。1日の摂取量(kcal/day)=標準体重(kg)×25~30(kcal/kg)
②プリン体を含む食品
プリン体は肉類、魚介類、内臓(レバー・白子など)、ビール、豆類などに多く含まれていますが、過剰摂取を避け、肉汁や内臓は控えましょう。1日の摂取量の目安は、肉70g、魚介類80g、豆腐1/2丁、卵1個、牛乳200mlとなります。※たんぱく質の必要量は、体格差により異なります。
③アルコール
アルコールは種類を問わず、その代謝の過程で大量の尿酸を生み出します。アルコールを肝臓で代謝する過程で、体内に乳酸が増加し、腎臓での尿酸の排泄を障害して血清尿酸値が上昇します。週2日以上の休肝日を設け、各種1日の飲酒量の目安は、ビール500ml、ワイン100ml、日本酒1合、焼酎90ml、ウイスキー30ml程度です。
④水分摂取
水分を十分とって尿酸の排泄量を促しましょう。ジュースやスポーツドリンクでは、糖分を摂りすぎエネルギー摂取が過剰になりやすいため、お勧めできません。ノンカロリーの飲料(水・お茶など)で1日2ℓを目標にこまめな水分補給を心がけましょう。
おすすめレシピ「かぶと紅玉りんごのサラダ」

材料/2人分
・かぶ 1個(100g)
・塩 適量
・チコリ
・紅玉りんご 1/4個
・レモン 1/4個分
・パセリ 少々
・バルサミコビアンコ(ない場合は代用としてワインビネガー) 大さじ1
・オリーブオイル 大さじ1
・塩、こしょう 適宜
作り方
- かぶは皮をむき、くし切りにして塩もみしておく。チコリは食べやすい大きさに斜めに切る。紅玉りんごは1/4に切り芯を取り除き、くし切りに薄く切る。変色を防止するためレモン果汁を振りかけ軽く混ぜる。
- パセリは軽く洗い、みじん切りにして水気を切る。
- ボールにバルサミコビアンコ(ビネガー)・オリーブオイルを入れ、塩・こしょうで味を調える。
- ③に①の具材を入れ、②を加え軽くあえる。
- 最後にお好みで残りのレモン果汁を絞るとさらにビタミンCが摂れ、香りも爽やかです。
1人当たり栄養価
89kcal/たんぱく質0.6g/脂質6.2g/炭水化物8.3g/カリウム208mg/カルシウム25mg/食物繊維1.6g/食塩0.6g
POINT
・果物のフルクトースの摂りすぎは、尿酸の生成を高めますので食べすぎにご注意ください。
おすすめレシピ「厚揚げ・白菜・さつま芋のクリーム煮」

材料/2人分
・サツマイモ 140g
・白菜 150g
・玉ねぎ 50g
・しめじ 60g
・厚揚げ 150g
・牛乳 200ml
・水 300ml
・コンソメブイヨン 0.5個
・酒 大さじ1
・バター 6g
・塩、こしょう 適宜
・生姜 1片
作り方
- サツマイモは良く洗い、皮ごと一口サイズに切り水を張ったボールに浸しておく。
- 白菜は葉と芯の部分に分けて5cm大に切る。玉ねぎはくし切りにする。しめじは石づきを切り落とし手で小分けにする。厚揚げは8等分に切る。
- ①をザルに上げ、鍋に入れて①が被るくらい水を入れ、スライスした生姜を加えて中火で煮る。
- ③に②の具材(厚揚げは最後)を加えて煮たて灰汁を取り、コンソメと酒を加え加熱する。
- ④に厚揚げを加え、牛乳をゆっくり入れて塩・こしょうで味を調える。最後にバターをゆっくり落として弱火で煮る。
1人当たり栄養価
333kcal/たんぱく質13.9g/脂質16.1g/炭水化物33.2g/カリウム862mg/カルシウム352mg/食物繊維4.2g/食塩1.5g
POINT
・厚揚げはプリン体が少ない食材です。お湯をかけて油を落とすと味が染みやすくカロリーダウンになります。
・大き目に具材を切ることで満腹感が増します。
・カリウムが多い野菜と乳製品で尿酸の排泄を促す効果が得られます。
【会員様へのメッセージ】
高尿酸血症の改善には、
- 適正エネルギーの摂取
- プリン体・蔗糖および果糖の摂取制限
- アルコールの制限(節酒)
- 十分な水分摂取
の4本の柱が勧められます。加えて適度な有酸素運動習慣と、ストレスのない生活をこころがけることがポイントです。


